わたしと専務のナイショの話
「お前も教師なんぞにならなきゃ、早苗と一緒になれてたのかもしれないのにな。
人生回り道だったな。
好きな女にも愛想つかされて」
「別に俺は、早苗のことなんて好きじゃなかったし。
第一、俺も結婚するんだ」
えっ? 誰とっ?
と京平を見ると、京平は、
「今日も仕事で此処に来たわけじゃない。
家を建てるのに、ちょっと浴室周りを見てみようと思ってきたんだ」
と言いながら、いきなり、手をつかんでくる。
なぜ、今、このタイミングでつかみますかっ、と思うのぞみを上から下まで見た樫山は舌打ちをし、
「よそよそしいから、部下を連れて歩いてるのかと思ったぞ」
と言ってくる。
なかなか人を見る目はあるようだ……。
「そうか。
それはおめでとう。
今度、祝いでも贈ろう」
と樫山は棒読みで言ってくる。
「ああ、俺も贈るよ」
と言い合って別れたあと、京平は出て行く樫山と、京平に頭を下げる秘書らしき若い男を見ながら、なにに対してかわからないが、
「……勝った!」
と呟いていた。
人生回り道だったな。
好きな女にも愛想つかされて」
「別に俺は、早苗のことなんて好きじゃなかったし。
第一、俺も結婚するんだ」
えっ? 誰とっ?
と京平を見ると、京平は、
「今日も仕事で此処に来たわけじゃない。
家を建てるのに、ちょっと浴室周りを見てみようと思ってきたんだ」
と言いながら、いきなり、手をつかんでくる。
なぜ、今、このタイミングでつかみますかっ、と思うのぞみを上から下まで見た樫山は舌打ちをし、
「よそよそしいから、部下を連れて歩いてるのかと思ったぞ」
と言ってくる。
なかなか人を見る目はあるようだ……。
「そうか。
それはおめでとう。
今度、祝いでも贈ろう」
と樫山は棒読みで言ってくる。
「ああ、俺も贈るよ」
と言い合って別れたあと、京平は出て行く樫山と、京平に頭を下げる秘書らしき若い男を見ながら、なにに対してかわからないが、
「……勝った!」
と呟いていた。