その瞳は、嘘をつけない。

３週間、連絡がこなかった。
お見合いしたという噂。
駅のホームに、女の人と一緒にいたのは６日前。
あの時、目が合ったよね？
そして、昨日お店に現れたあの人。

それよりも何よりも。

どうして今日、ここへ来たの？

気になることがないと言えば、もちろん嘘になるけれど、
あのまま、ただ静かに、
忘れてしまいたかった。

どんなに悲しくて
どんなに寂しくても
どんなにつらくても

ちゃんと、時間が解決してくれるって、知っているから。

その為には、余計な刺激なんて、欲しくないのに。

どうして、彼はここにいるんだろう。