その瞳は、嘘をつけない。
「お前の、そういう家庭的なところは尊敬している。
家庭を任せても大丈夫だろうなって思えるし、
何より俺自身も、安心できるから。」

「あ・・・ありがとう。」

褒められるのは嬉しいんだけど。
この話の先が読めない。

「お前のその生活スキルは、あの男のために培ったものだろう。
それが無性に気になるようになった。」

「そんなこと、言われても・・・。」
私にどうにできる問題じゃないのに。

「自分でも馬鹿なことだと自覚はしている。
会ったことも無いようなどっかの誰か、ならそこまで気にならなかったかもな。」

秀くんも会っちゃったもんね。
一瞬だけだったけど

「だが、俺が気になったのは、その後のことだ。」

「その後?」
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