御曹司の愛され若奥様~24時間甘やかされてます~
「プレゼント、本当にそれだけで良かったの?」
帰りの車の中で、大和田さんにそう尋ねられる。
わざわざプレゼント用に包装を頼んでくれたけれど、私は車に乗り込んだ後でさっそく袋の中から取り出し、触り心地抜群のクッションを胸の前でギュッと握り締めていた。
「もちろんです。寧ろ本当にありがとうございます」
一目惚れしたクッションをプレゼントしてもらえた嬉しさももちろんあるけれど、彼が思ったよりも良い人そうで良かったという嬉しさと安心感ある。
……でもこの後、二人きりのあの別荘に戻るんだと思うとまた緊張してくる……。
そう言えばさっき、この人にキスされそうになったんだった!
ど、どうしよう、結婚するならキスとかそういうのして当たり前、とか思っていたら!
買ってもらったばかりのクッションを、原型が消えそうなくらいにギューッと握り締めていたせいで、一瞬だけ大和田さんが不思議そうな視線を私に向けたのがわかった。
……大和田さんは思ったよりも真面目そうな人だし、そんなことは考えないか。さっきキスされそうになったのも、私が過剰に反応しすぎただけで、ひょっとしたら彼なりのジョークで本当にキスする気なんてなかったのかもしれない。
クッションを優しく抱き直しながら、再び正面を向いて運転してくれる大和田さんを盗み見る。
その横顔はやっぱり端正で、かっこ良い。
……彼が優しい人なのだろうということはわかったけれど、実際のところ何を考えているのかは、正直よくわからない。
何で、初めて会ったばかりの私にここまでしてくれるんだろう。