御曹司の愛され若奥様~24時間甘やかされてます~
一瞬の間の後、大和田さんは満面の笑みを浮かべ、そしてーー急に正面から私に抱きついてきた。

「きゃっ⁉︎」

「嬉しい! じゃあ、俺と日和があの時から結婚の約束してたことも思い出したんだよね?」

そんなキラキラした瞳で真っ直ぐに見つめられたら、顔も胸の奥もボッと火が灯ったみたいに熱くなるけれど、


「あの頃から、は大袈裟ですっ」

そう答えて、何とか彼の身体を自分から引き剥がした。



ーー十六年前。私が七歳の時。

大和田さんのお父さんが我が家にいらっしゃって、その時に大和田さんも一緒に来ていた。

お庭で陽平くんと遊んでいなさい、とお父様に言われ、そうすることにした。

私は初対面の人ともすぐに仲良く出来るし(相手が黒スーツにサングラスを掛けて行動を監視してくる人でなければ)、大和田さんもそういう性格だったから、私達はすぐに仲良くなったっけ。


そんな時、庭園に咲いていた色とりどりの杜鵑草に大和田さんが興味をもってくれたから、

『ホトトギスっていうお花だよ。花言葉がね、〝永遠にあなたのもの〟って言うんだって。お父様が言ってた』

って彼に教えた。


『へぇー。プロポーズみたいな花言葉だね』

『ぷろぽーず?』

『好きな人に、結婚してくださいって伝えることだよ』
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