御曹司の愛され若奥様~24時間甘やかされてます~
だけど……。


「ま、待って!」


ゆっくりと近付いてきた唇を拒否するかのようにその言葉を放った。


「ごめん、嫌だった?」

「えと、そうじゃなくて……!」

そう。嫌なわけじゃない。だけど……


「……もっと、知りたいから」

「え?」



「大和田さんのこと、知らないことが多すぎるから。
もっとたくさん知りたいし、私のことも知ってほしい……。


だから、教えてください。それで……



大和田さんのこと、私も大好きになりたい」




……言葉にしてから、自分がいかに恥ずかしいことを言ってしまったか気付く。
目の前の大和田さんが、きょとんとした顔で私を見てきたから。

あぁ、恥ずかしい! と思いながら俯くも……言わなければ良かったという後悔は不思議となくて……。


すると……


「何が知りたい?」

優しいその声に反応するように顔を上げると、大和田さんがいつもの笑顔で……ではなく、今まで見たことのない、少しだけ照れたような、だけど嬉しそうな……そんな表情で私を見つめていて、胸がきゅんと疼いた。


「えっと……」

いざ聞かれると何と答えたらいいかわからなくて、


「年齢」

と、何だか間抜けな返事をしてしまった。


「年齢……言ってなかったっけ?」

「そう言えば聞いてませんでした」

「日和の二つ上の、二十五歳だよ」

「えっ、そんなに年齢近かったんですか⁉︎」

「どういうこと? 俺そんなに老けてる?」

「ちっ、違います! 大人っぽいっていう意味です!」

焦れば焦るほどウソっぽくなってしまったけれど、本当のことだ。
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