御曹司の愛され若奥様~24時間甘やかされてます~
苦しい気持ち!
陽平くんとの初恋の思い出を確かに思い出してから、二週間。

陽平くんは毎日私に愛を囁いてくれて……それは素直に嬉しいなと思う。

でも私は自分の気持ちがまだはっきりとはわからなくて……ふわふわとした曖昧な関係が続いている。

ドキドキするのは確かなのだけれど、彼のことが本当に好き、なのかはわからなくて。

陽平くんも〝いつまでも待つから、ゆっくりと俺のこと好きになってくれればいいよ〟って言ってくれているし……。


多分、学生の時に電車の中とかで陽平くんのことを見掛けてたら間違いなく一目惚れしてただろうなあ……というか数日前に初めて会った時も、政略結婚の話とか同棲の話とかがなければ一目惚れしてたと思う。


一目惚れじゃない〝好き〟を、知りたいと思う。



……って、朝から色々考えてしまった。カーテンの隙間から溢れる朝日が眩しくてゆっくりと目を開き、ゆっくりと上体を起こす。


……あれ? ここ、私の部屋じゃない。私が寝てるのはベッドでもない。リビングのソファー? 私何でリビングで寝て……。



「……へ?」


寝起きの悪い私も、一瞬にして目を見開き、覚醒した。

そして叫ぶ。


「きゃーーーっ‼︎」


その声で、私の真隣で寝ていた彼ーー陽平くんもバチッと目を開く。


「どうした、日和⁉︎」

「ど、どうしたもこうもない! 何で隣で寝てるの!」

大きなソファとは言え、ベッドほどではない。必然と抱き合うように密着して寝ていた。
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