御曹司の愛され若奥様~24時間甘やかされてます~


……え?



「えと、何?」


今、何て言ったんだろう。
同棲を解消するって聞こえた……。

やだなぁ、何の冗談……



陽平くんがこんな冗談言うかな?



「今の電話で、お父様に言われたことが原因?」


お父様が、結婚を白紙に戻したがっているから……?


でも、それに従う理由なんてないよね? 私達、両想いなんだよ?


だけど彼は。



「うん、実は結構前から考えてはいた。だけど今の電話で……決心がついた」


何それ。

意味がわからないよ。


……結局、陽平くんの中でこの同棲も結婚も、あくまでただの政略結婚だったってこと?

彼の気持ちを疑う訳ではない。

だけど所詮、お父様の意見に簡単に従ってしまう程度の気持ちなんだ。


……酷い!



「だからさ、日和……」

「触らないで!」

私にのびてきた彼の手を、迷うことなく振り払う。

パシンという乾いた音が部屋に響いた。

手がじんじんと痛む。


「日和?」

「ふざけないでよ! 私の気持ちももっと考えてよ!」

私はソファから勢いよく立ち上がり、リビングを飛び出して部屋にこもった。


何なの? 私は陽平くんのこと大好きなのに、陽平くんにとっては私なんて全然大した存在じゃないんだ……!


悔しい。私ばっかり陽平くんのことが好きみたい。両想いのはずなのに、片想いみたい。

一緒に歩んでいきたいのに、どうして追いかけなくちゃいけないの?
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