騎士団長のお気に召すまま
シアンの兄上、アクレイド伯爵家の当主。
アメリアの言葉を聞いた彼は「ええ」と柔らかい笑みを浮かべる。
「お久しぶりですね、アメリア嬢」
シアンと似通った顔立ちで、シアンが絶対にしない妖艶な笑みを浮かべている伯爵は月に照らされてさらに艶やかだった。
「最後にお会いしたのは随分と昔のことですが、相変わらずアメリア嬢はお美しいですね」
「いえ、そんな…」
突然のアクレイド伯爵の登場に驚きを隠せず戸惑っていると、伯爵はアメリアのドレスに気付いた。
「アメリア嬢、そのドレス…」
その言葉で改めてドレスに目を落とす。
「ああ…」
シアンが用意してくれた薄青の美しいドレスは、見るも無残なほど泥まみれだった。
こんな姿でアクレイド伯爵の前に立つなど、本来なら有り得ないことだ。それに何より、先ほどのミアとのやり取りも聞かれていたに違いない。
「お見苦しいところを、すみません」
恥ずかしさに耐えきれなくなったアメリアはすぐに頭を下げて立ち去ろうとするが、その手を伯爵が掴んで引き留める。
「そんな恰好で、どこへ行こうというのです」
アクレイド伯爵はひどく穏やかな声でそんなことを言う。
振り返ると、伯爵は穏やかに目を細めて笑っていた。
「少々、僕にお付き合いいただけませんか?」
アメリアの言葉を聞いた彼は「ええ」と柔らかい笑みを浮かべる。
「お久しぶりですね、アメリア嬢」
シアンと似通った顔立ちで、シアンが絶対にしない妖艶な笑みを浮かべている伯爵は月に照らされてさらに艶やかだった。
「最後にお会いしたのは随分と昔のことですが、相変わらずアメリア嬢はお美しいですね」
「いえ、そんな…」
突然のアクレイド伯爵の登場に驚きを隠せず戸惑っていると、伯爵はアメリアのドレスに気付いた。
「アメリア嬢、そのドレス…」
その言葉で改めてドレスに目を落とす。
「ああ…」
シアンが用意してくれた薄青の美しいドレスは、見るも無残なほど泥まみれだった。
こんな姿でアクレイド伯爵の前に立つなど、本来なら有り得ないことだ。それに何より、先ほどのミアとのやり取りも聞かれていたに違いない。
「お見苦しいところを、すみません」
恥ずかしさに耐えきれなくなったアメリアはすぐに頭を下げて立ち去ろうとするが、その手を伯爵が掴んで引き留める。
「そんな恰好で、どこへ行こうというのです」
アクレイド伯爵はひどく穏やかな声でそんなことを言う。
振り返ると、伯爵は穏やかに目を細めて笑っていた。
「少々、僕にお付き合いいただけませんか?」