騎士団長のお気に召すまま
「冗談ではありませんよ。
だからあなたとシアンとの婚約を破棄するよう命令したのです」
驚きを隠せなかった。どうにも信じられない。
これは夢だろうか。夢だと言われた方がまだ納得できる。
けれど伯爵はそんなアメリアに気付く様子もなく、夢のような言葉を続けるのだ。
「ご実家の、ミルフォード家の現状は存じています。ミルフォード家とは先代の頃より親交も有りますし、私としてもこのまま没落していくのを看過できません。
僕にできる全てであなたを、あなたの家を守りたい。いえ、守ります」
そしてアメリアの手をとり、忠誠を誓うようにその手を唇に近づける。
「どうでしょう、アメリア嬢。
僕と結婚しませんか?」
ああ、本当に夢を見ているようだとアメリアは思った。
こんな台詞を誰かに言ってもらえる日が来るなんて思ったこともなかった。
それも伯爵家の当主からだなんて、こんな幸運なことが他にあるだろうか。いや、ない。想像できない。
「アクレイド伯爵…」
もしアクレイド伯爵と結ばれたなら、ミルフォード家は没落の危機を完全回避できる。
それどころか、あのアクレイド伯爵と結ばれた家ということで地位も向上するだろう。
生活の基盤は安定し、両親、ひいては使用人達もきっと楽しく暮らせるに違いない。
シアンとの婚約の機会を得るために、騎士団など貴族令嬢から程遠い団体へと入団したアメリアだって、騎士団にいる必要はなくなる。
それどころか伯爵夫人としてこれ以上にない幸せな生活を送れるだろう。
だからあなたとシアンとの婚約を破棄するよう命令したのです」
驚きを隠せなかった。どうにも信じられない。
これは夢だろうか。夢だと言われた方がまだ納得できる。
けれど伯爵はそんなアメリアに気付く様子もなく、夢のような言葉を続けるのだ。
「ご実家の、ミルフォード家の現状は存じています。ミルフォード家とは先代の頃より親交も有りますし、私としてもこのまま没落していくのを看過できません。
僕にできる全てであなたを、あなたの家を守りたい。いえ、守ります」
そしてアメリアの手をとり、忠誠を誓うようにその手を唇に近づける。
「どうでしょう、アメリア嬢。
僕と結婚しませんか?」
ああ、本当に夢を見ているようだとアメリアは思った。
こんな台詞を誰かに言ってもらえる日が来るなんて思ったこともなかった。
それも伯爵家の当主からだなんて、こんな幸運なことが他にあるだろうか。いや、ない。想像できない。
「アクレイド伯爵…」
もしアクレイド伯爵と結ばれたなら、ミルフォード家は没落の危機を完全回避できる。
それどころか、あのアクレイド伯爵と結ばれた家ということで地位も向上するだろう。
生活の基盤は安定し、両親、ひいては使用人達もきっと楽しく暮らせるに違いない。
シアンとの婚約の機会を得るために、騎士団など貴族令嬢から程遠い団体へと入団したアメリアだって、騎士団にいる必要はなくなる。
それどころか伯爵夫人としてこれ以上にない幸せな生活を送れるだろう。