臆病でごめんね
私も在宅していて、お母さんに強引に部屋から連れ出されてその彼氏に挨拶する羽目になってしまったからとても鮮明に覚えている。
しかし、それまでは和気あいあいとした話し声が聞こえていたのに私が加わった途端何だか彼氏の態度がおかしくなって…。
「結局あれ一度きりだったけど」
「そりゃそうよ。あの後すぐに別れちゃったらしいから」
「え?」
「しばらく経ってから「伊藤君とはその後どう?」って聞いたらとっくに別れたって言ったのよ」
「どうしてだろう」
「それなんだけどね…。お母さん思うのよ。多分伊藤君は茅乃に一目惚れしちゃったんじゃないのかしら」
「え」
「だってあの時彼、明らかに変じゃなかった?あなたを見た途端にソワソワモジモジし出して」
「それは…」
私自身も感じていたことではあるけれど…。
「それで思わず「それってお姉ちゃんのせいなの?」って聞いたら夢乃、眉を吊り上げて「言いたくないけどその通りよ。もう二度と彼氏を家になんか連れて来ない」って吐き捨てたの。お母さん、その後何も言えなくなっちゃったわ」
「そんなことがあったんだ…」
「ほら、あの子ってシュッとした美人だけど、いかんせん気が強くて男勝りだものね~。だから小柄で大人しくておっとりとした癒し系の茅乃にグッと来ちゃったんじゃないのかしら」
「え。そんな…」
「きっとそうよ!お母さんが昔からそうだったんだから。決して美人ではないんだけど、何だか妙に男の人にモテちゃって」
しかし、それまでは和気あいあいとした話し声が聞こえていたのに私が加わった途端何だか彼氏の態度がおかしくなって…。
「結局あれ一度きりだったけど」
「そりゃそうよ。あの後すぐに別れちゃったらしいから」
「え?」
「しばらく経ってから「伊藤君とはその後どう?」って聞いたらとっくに別れたって言ったのよ」
「どうしてだろう」
「それなんだけどね…。お母さん思うのよ。多分伊藤君は茅乃に一目惚れしちゃったんじゃないのかしら」
「え」
「だってあの時彼、明らかに変じゃなかった?あなたを見た途端にソワソワモジモジし出して」
「それは…」
私自身も感じていたことではあるけれど…。
「それで思わず「それってお姉ちゃんのせいなの?」って聞いたら夢乃、眉を吊り上げて「言いたくないけどその通りよ。もう二度と彼氏を家になんか連れて来ない」って吐き捨てたの。お母さん、その後何も言えなくなっちゃったわ」
「そんなことがあったんだ…」
「ほら、あの子ってシュッとした美人だけど、いかんせん気が強くて男勝りだものね~。だから小柄で大人しくておっとりとした癒し系の茅乃にグッと来ちゃったんじゃないのかしら」
「え。そんな…」
「きっとそうよ!お母さんが昔からそうだったんだから。決して美人ではないんだけど、何だか妙に男の人にモテちゃって」