【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
*
朝、目が覚めたのは、午前四時。
目覚まし代わりの鳥も鳴いてはくれないほど、早起きしてしまった。
「なんで俺の家に、こいつまで」
高級車に朝から家まで送ってもらえるなんて...なんだかお姫様にでもなったみたい。
でも問題は、送ってもらったのは蘭君のマンションであって、私の家じゃない。
そこで私まで、車から降ろされたから
蘭君はすっごく嫌そうな顔で助手席に座ってる歩夢さんにめちゃくちゃ怒ってる...朝から元気だなあ。
「んー、この子に蘭の見張り役でもしてもらおうと思って。」
「なに勝手に決めてんだ」
「その腕で暴れられたら、困るのは俺らだからね。
絶対安静にしてろって、医者にも言われただろ?」
「まあな...でも、こいつに見張り役頼むなんて...歩夢、お前どうかしてるぞ」
「蘭、この子に弱いみたいだから」
「冗談じゃねえよ」