【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。
自分勝手な都合だと分かっていても、恋は人を大胆にさせる。
人の気配がする倉庫...
絶対に蘭君はここに居ると、倉庫のただならぬ空気で察した瞬間
正気じゃない身体が重い倉庫の扉を開けた。
ーーードックン
ーーードックン
ーーードックン
1箇所に集中した心臓の音が、私の脳内をぐるりぐるりと何度も回って一直線に動き始めた時。
ーーーズガンッ.....ドンッ!!!!
まるでミサイルでも落ちたみたいに、開いた扉から鳴り出す不協和音。
勝手に開いた倉庫の扉に警戒していた紫蓮想のメンバー全員が、扉の方に体を向けて構えていた。
だけど...
開けた相手が私だと分かった瞬間
驚いた顔をしている彼らは、戦闘態勢に入っていたこの瞬間を取りやめた。