今日もたっくんに溺愛されちゃっています。
「あれ?ムカついてんだろ?ほら殴れよ」
「挑発して殴らせて俺をクビにしようとしてもそうはいかないよ」
「ちっ…バレてたか。おまえがクビになりゃこっちのもんなのに」
「俺は喧嘩はしない。朱里を悲しませたくないし、それに力の強さじゃ朱里は守れないから」
「はぁ?言ってる意味分かんないし」
「おまえには分かんないだろうね。一番大事なのは心の強さだよ。俺は朱里を想う心の強さは絶対誰にも負けない」
たっくんの目も、紡ぐ言葉も真っ直ぐで…
私の頬には、温かいものが伝う。
たっくんは私を守るために片時も離れずそばにいてくれたんだ。
「はっ…バカバカしい。俺、佐伯みたいな純情な女はタイプだけどおまえとは関わりたくないわ」
「そう?じゃあもう朱里にも関われないね。常に俺がそばにいるから」
「女なんか腐るほどいるから別にいいし。くっだらねぇ…もうここのバイトも辞めるわ。じゃーな」
どこか荒れた様子の早川くんが休憩室から出てくると、私は見つからないように慌てて物影に身を潜めた。
「あーあ。次はウザイ彼氏がいない女探すかなぁ…」
ボソッと小さく呟いた早川くんは、私に気付くことなく、そのまま帰って行った。