今日もたっくんに溺愛されちゃっています。




「お待たせ~」


俺の悪巧みなんて知る由も無い朱里は、呑気な顔でトレイにお菓子とジュースとコップを乗せて持ってきてくれる。

また俺の好きなお菓子ばっかチョイスして…可愛すぎっ。



「あれ?たっくんチャンネル変えた?」

「ううん。さっき見てた番組もう終わったよ」

「そうなんだぁ…えっ!?ちょっと待って、なんでホラー映画観てるの?」

「あー、夏はホラーもの多いよね」

「リ、リモコンは!?」

「さぁ?俺チャンネル変えてないから知らない」

「そんなっ」



朱里は青ざめた顔で慌てたようにリモコンを探し始めた。

そう。朱里は昔からオバケとか幽霊の類いが大の苦手。

ホラー映画なんて怖すぎて目瞑ってても音声だけで悲鳴を上げるほどだしね。

でも苦手なくせに観たがるから、そのあとがいつも大変。

小学生の頃、俺の家で一緒にホラー映画DVDを観たときなんてトイレに行くこともできないわ、隣なのに家に帰ることすらできないわで大騒ぎだった。




「観たくないっ…リモコンなんでないのー?」

「わー、なんでだろ-?」




なーんて棒読みで言っちゃう俺が犯人です。

思いっきりリモコン隠してます。




「ひぃぃ~…画面に幽霊がっ…リ、リモコーンっ!」



朱里さん、主電源の存在知ってますか?

パニくりながらも観ちゃうとこは昔から変わってないみたい。

可愛すぎ……




「こここ怖いーーーーーーっ!!」




俺は朱里の可愛さの方が怖いんだけど。

なんでそんなにやること全てが可愛いの?

好きすぎて怖い…。


< 209 / 482 >

この作品をシェア

pagetop