今日もたっくんに溺愛されちゃっています。
「朱里、お待たせ~。トイレ混んでたぁ」
「…」
「朱里?」
「ユメちゃんごめんっ…私、教室戻る」
「え、教室で食べる?じゃあ私も…朱里、待ってよ!私の焼きそばパン~!」
今ので気が付いた。
私、昨日ドキドキしたのは男の子に抱きしめられたからじゃない。
だって矢吹先輩に抱きしめられてもドキドキなんてしなかったから。
それどころか、嫌悪感すら抱いた。
ということは、昨日ドキドキしたのは…相手がたっくんだったから、ってことになる。
恥ずかしくてドキドキして胸がキュッとしたけど、たっくんには嫌悪感は抱かなかった。
この気持ちは……どういうこと?
悶々としたまま教室に戻り席につくと、何も知らないたっくんが満面の笑みで隣から話し掛けてくる。
「朱里、お昼外で食べたの?一緒に食べたかったのに」
「あ…う…、」
「ん?」
どうしたのかな…たっくんの前だとうまく喋れない。
「今日の放課後暇?昨日色々買ってくれたお礼がしたいんだけど」
「うっ…」
うまく喋れない代わりに首を大きく縦に振りコクコクと頷くと、たっくんにも伝わったようだった。
「良かった。じゃあ楽しみにしてるね」
「…(コクコク)」
「…?」