今日もたっくんに溺愛されちゃっています。






こんなよく分からない展開で観た映画だったけれど、内容はすっごく感動的だった。


その証拠に、エンドロールの頃には私の目から大粒の涙がボロボロと溢れていた。




ああ…最低最悪な先輩にこんなとこ見られたら絶対バカにされるし鼻で笑われる。

そう思って必死に涙を拭いながらソッと先輩の顔を見る。すると、あろうことか先輩の目にも光るものが…




………………見てはいけないものを見た。





「…はぁ、感動した。じゃあ出るか」

「え?はい」





この人、第一印象が最悪すぎて嫌悪感しかなかったけど、そんなに悪い人じゃないのかも。

だって映画で号泣するなんて…ね?




「じゃあ…私は帰りますので」

「映画の金払うから待って」

「そのチケット懸賞で当たったものなのでお金はいいです」

「でもあんないい映画タダで見せてもらうわけにはいかない。せめてなんか奢らせて」

「いえ、本当に結構ですから」

「奢るって言ってんだから黙ってついて来い」




何故か偉そうな先輩は、再び私の腕をグイグイ引っ張りながら足早に歩く。


やっぱりこの人は第一印象通り最低な人だ。

ご、強引すぎる………



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