Perverse second
上目がちにこちらを見る三崎の可愛らしたるや……。



何これ。



なんの兵器?



そう聞きたくなるほど俺の胸を打ち抜いてくれるからたまらない。



「あのね?私、もうすぐ大きな事に決着をつけなきゃいけないの。だから……」



もじもじと言葉を紡ぐさまも堪らなくて……襲っちまいてぇ。



「手、出して?」



「はぁ?」



白くて艶やかな手を俺に差し出した三崎の頬は、ほんのり色付いているように感じた。



「いいから手っ」



初めて強引に手を掴まれると、きゅっと握手の様にして握らされた。



「ちょっ!何してんのお前っ」



心臓が大きく跳ねてめちゃくちゃ驚いたけれど、繋がれた手はもったいなくて離せない。



これは下心満載な男の正常な判断だと思う。



「私がこんなことできるの、柴垣くんだけなんだもん。これできっと上手くいく」



手を離してにっこり笑う三崎に、呆気に取られたように固まってしまった。



その笑顔があまりにも……。



「ありがと」



全く意味がわかっていない俺に一言そう言うと、三崎はやけにご機嫌で仕事に戻った。



いやいや……。



ここが会社でよかった。



でなければ確実に俺は犯罪者になっていたかもしれないから……。
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