Perverse second
無意識に何度も何度も時計を確認する。



二十二時十分……。



もう津田さんは三崎と別れただろうか。



いや、でも……三崎の返事次第ではどうなるか分からないと津田さんは言っていた……。



どうなるか、って、どうするつもりなんだよ。



悶々と考えだすと、もうネガティブな考えしか浮かばない。



「だめだ!」



事の成り行きなんて、黙って見ていられるほど俺は大きな男じゃない。



俺は堪らなくなって部屋着のまま外に飛び出した。



俺の心配する必要などなく、もしかしたら三崎はもう家に帰っているかもしれない。



そうは思うけれど最悪のことしか考えられなくて、俺は駅までの道のりを急ぐ。



行き違いにならないように注意しながら走ると、向こうの方から歩いてくる女が目に入った。



街頭に照らされたそれは。



「三崎っ」



思わず口をついて出た三崎を呼ぶ俺の声。



間違いない、見間違うはずなんてない。



急いで車道を確認し渡ると。



「柴垣くん…?」


俺は驚きのあまり目を丸くしている三崎の前に駆け寄った。
< 156 / 193 >

この作品をシェア

pagetop