Perverse second
「それにしても、今日の竹下、凄かったな」



「いろんな意味で凄かったね」



あれだけふざけた仕事をしていた竹下が、予定表を完璧なまでに改善して三崎に突き出し、これ見て文句言えと言った時のことを思い出し、二人で笑いを漏らす。



「あの変わりようってお前の力?」



「違うよ。竹下さんの力」



「お前と何かあったから変わったんじゃねぇの?」



「機会があったから、ちょっと話しただけよ」



あの小会議室でのことなのだろうが、詳しい事を三崎は話さないので俺も聞かない事にしていた。



「彼女から…何も聞いてないの?」



「何も。アイツ、自分の弱い部分なんて話さないだろ」



「……そうなんだ」



俺は本当に竹下からは何も聞いてない。



ただ三崎と話したとされる日に、竹下から言われた言葉は一つだけ。



『私、三崎さんへの攻撃の仕方、変えることにしました。とにかく今は仕事で見返してやります』



その一言だった。



これをきっかけに、竹下の仕事を巻き込んだ攻撃は収まるかもしれない。



今日の竹下の表情を見ていたら、自然とそう思えた。



三崎のマンションまではあと少し。



俺はこのままでいいのだろうか……。
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