Perverse second
立ち止まってドアノブを回し入った場所は小会議室。



三崎が竹下と決着を付けたという場所だ。



俺もここで津田さんから引導を渡されるのだろうか。



「せっかく早く出勤したのに時間取らせてごめんね。手短に済ませるから」



津田さんはゆっくりと椅子に腰かけると、手で俺にも座れと促した。



「構いませんよ。仕事の話ならいくらだって時間割きますから」



そう言うと津田さんは眉を寄せて申し訳なさそうに笑った。



「ごめん。仕事じゃないんだ」



その返事に、俺の胸に何とも言えない苦しさが生まれた。



仕事じゃないのに、津田さんが呼び出してまで俺にしたい話とは。



三崎のことに決まってる……。



「柴垣、昨日三崎さんと一緒なら聞こえちゃったかもしれないけど……」



例の言葉のことか。



返事もできず、俺はぐっと噛み締める。



「気付いたかな?」



随分とわざとらしい問いに、俺は腹ただしくて仕方がない。



「三崎と……付き合うことになったんですか……?」



絞り出すような俺の言葉に、津田さんは憎らしいほどニコリと微笑んだ。
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