Perverse second
毎月毎月、三崎の売上をチェックし。
着々と数字を上げてきている彼女の名前に喜びを感じ、同時に絶対に抜かれるものかと張り合いにした。
半期に一度あるかないかの本社出張では三崎の姿を探した。
何の因果か一度も会うことはなかったけど。
本社での三崎の評判が上がれば上がるほど、初めて彼女を見た時の笑顔がチラついて、本当の彼女とのギャップに溜め息が出た。
無理しなくていいのに。
自分を解放してやっていいのに。
誰かが本当の彼女を見つけてくれればいいのに。
けれどやっぱり、それは俺の役目でありたい。
たくさんの矛盾と嫉妬ともどかしさが俺を支配していくけれど、結果として。
離れていては何もしてあげられないんだ。
俺が今しなくてはならないことは。
その時が来た時に守ってやれるように。
救ってやれるように。
それだけの力をつけておくことだ。
たとえ未だに嫌われていたとしても…。
そう思いながら仕事に打ち込み。
そしてやっと、その時が訪れた…。