Perverse second
企画の竹下という女子社員は特に推しが強く。



まともに応対していると埒が明かない。



過敏に反応するのはやめて、受け流すことにしよう。



そう決めてスルーしていたのだけれど、それが大きな間違いだったと気付くのに、そんなに時間はかからなかった…。



「おつかれーっす」



外回りから帰ってきた俺は、一声かけるとデスクに座って大きく溜め息をついた。



疲れた…。



けれど隣に三崎がいるだけで、すべてが和らいでいくから不思議だ。



けれど。



「三崎さん、まだかかりそう?」



「はいっ!?」



驚いて顔を上げた三崎と同時に津田さんを見ると、憎らしいほど爽やかに微笑んでいる津田さんがいた。



「終るんだったらご飯でも行かない?」



「えっ…」



マジかよ…。



こんなに正々堂々と誘われるなんて。



三崎も戸惑っているようで、返事に迷っているようだった。



だめだ、なんて、俺が言える立場じゃないことは重々承知だ。



けれど津田さんが俺と同じように三崎に対して本気だと知っているから。



そうそう簡単に『いってらっしゃい』なんて言えるわけがない。
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