Perverse second
途中で飯でも食われてたんじゃ見つからねぇ。
急ぎながらも飲食店に目を光らせながら駅へと急いだ。
津田さんの家はうちとは逆方向だと聞いたことがある。
駅で別れるのか、もしくは最後まで送り届けるのか。
いや、津田さんのことだ。
間違いなく家まで送るだろう。
その後は?
お茶でも…なんて展開になっちまったら、自分を恨んでも恨みなりなくなるぞっ。
阻止だ。
断固として阻止しなくてはならない。
息を切らして走り続けると、ようやく駅が見えてきた。
いつも何気なく歩く道のりが、こんなに遠く感じたのは初めてだ。
定期を通して改札口を通ると、電車の到着を知らせるアナウンスが響く。
ほぼ間違いなく三崎はこの電車に乗るはず。
間に合え。
祈るような気持ちで二段飛ばしで階段を駆け上がると。
俺の到着を待って、無情にも電車のドアがエアー音を立てて閉まってしまった。
「……うそ…だろ…」
息も絶え絶えに呟いた俺の目の前を、電車はゆっくりと発車して行く。
呆然と見送る俺に、神様は一瞬だけ希望の光をくれた。
間違いない。
あの車両に乗っていたのは三崎と津田さんだった。
腕時計と電光掲示板を見比べ。
あと十分後に来る電車に祈りを込めた。