Perverse second
待ち望んだ封書は、意外と早く俺の手元に届いた。



「どわあぁぁ!」



俺が自分の書面に目を通す前に、隣で陸が絶叫した。



「やったぜ義人!俺内定もらった!」




興奮して、見ろ!と顔にグイグイ書面を押し付けられても、



「ちょ…近い…見えねぇ」



何も見えないっつーんだよ。



陸を引っぺがして、まずかける言葉は一つだろう。



「内定おめでとう」



「おうっ。ありがと」



陸の男にしては可愛らしい笑顔が嬉しくなって、俺も急いで確認する。



「……陸」



「なに?」



「卒業してもよろしくな」



ニヤリと笑って陸の目の前に突き出した内定通知書。



「マジかっ!おめでとっ!」



陸は俺にハイタッチしようとして。



はた、と動きを止めた。



「よろしくってお前。ココに行くの?」



「え、そうだけど?」



陸の質問に当然のように返すと。



「え?本気?義人、確かもっと条件いいとこ貰ってたろ?」



信じられないとでも言いたげに、何度も髪をかきあげては乱す。
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