極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
まだシーズン最盛期には遠く、軽井沢方面への道路はスムーズに流れていた。
関越道から上信越道に入り、それから碓氷峠を越えるともう軽井沢町だ。
「来ようと思えば意外と近いな」
「気持ちいいですね」
梅雨の季節ながら、軽井沢は爽やかに晴れていた。
前日まで雨が降っていたらしく、しっとりと水気を含んだ木立からは小鳥のさえずりが聞こえてくる。
着いてしまった時、実は少し残念だった。
もっともっと彼が運転する姿を見ていたかったのに。
二人だけの空間にいたかったのに。
車窓を流れる緑よりも、碓氷峠を越える時に見えた眺めよりも、私はハンドルを握る彼の手ばかりを眺めていた。
関越道から上信越道に入り、それから碓氷峠を越えるともう軽井沢町だ。
「来ようと思えば意外と近いな」
「気持ちいいですね」
梅雨の季節ながら、軽井沢は爽やかに晴れていた。
前日まで雨が降っていたらしく、しっとりと水気を含んだ木立からは小鳥のさえずりが聞こえてくる。
着いてしまった時、実は少し残念だった。
もっともっと彼が運転する姿を見ていたかったのに。
二人だけの空間にいたかったのに。
車窓を流れる緑よりも、碓氷峠を越える時に見えた眺めよりも、私はハンドルを握る彼の手ばかりを眺めていた。