極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
高梨さんは尻餅をついたままま茫然と見上げる私のすぐそばで立ち止まった。


「ど、どうしてここに……?」


「立てないのか? また腰を痛めたのか?」


歩み寄って私を助け起こそうとする彼から咄嗟に身を捩って逃げてしまった。

本当は触れたくてたまらない。
でも、触れたら余計に辛くなる。
この二週間、ここまで頑張って彼を忘れようとしたのに、一瞬で戻ってしまうから。


「腰じゃありません」


「じゃあどうして泣いてる?」


「……」


「腹を空かせてないか、変な男に泣かされてないか、心配だった」


その通りだ。
残業でお腹はペコペコだし、高梨さんのせいで泣いてもいる。



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