極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
慌てふためく私に対し、高梨さんはやたらに呑気だ。
意地悪してシーツを引っ張ってくる。
必死でシーツを引っ張り返しながら叫んだ。


「ここでご飯食べるの? それともお茶だけ? 掃除しないと! 買い物行かないと、相談役のお口に合うようなものが……」


「まあ、ジタバタしても仕方ないだろう。普通の爺さんだよ」


「何時に来るの?」


「今から出ると」


「ええっ?」


「計画的な奇襲だろうな。電源まで切ってある。母親だけでなく爺さんも」


それから御一行が到着するまでの一時間は嵐のようだった。
一応普段から綺麗に掃除はしているつもりだけど、自分の格好など二の次で掃除機と拭き掃除を終え、ようやくメークをしようかという頃にインターホンが鳴った。



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