極甘同居～クールな御曹司に独占されました～

「今日は主人が来られなくてごめんなさいね。主人がゴルフに出かけた後で父が急に言い出したもので、悪い意味はないのよ。それに大事なことの決定権は主人でなく父にあるの。父はね、会う前からあなたが大好きなのよ」


「え？」


「だって利益主義のロボットみたいだった則人が「結婚だけは自分の気持ちで決めたい」ってあんなに頑張るんだもの。やっと人間らしくなったって、父は陰で喜んでたのよ」


感動して聞いていたのに、この後、お母様の口から気になる発言が飛び出した。


「まったく、則人も周到というか、中島をうまく使ったのには呆れるわ。うちの父は中島の言うことに影響を受けやすいのよ」


「中島さん……？」


「ええ。中島は父の陰の参謀役なの。だから則人は父を落とすためにまず中島をあなたの味方につけたのよ」


相談役を陰で動かすとは、中島さん恐るべし。
というか、高梨さんは最初から計算していたのだろうか？

いったい彼がどこから計画的だったのか、途端に気になってきた。