極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
軽井沢の甘い夜を思い出して頬を染めていた私は、正面の席から飛んで来たセクハラ発言で現実に引き戻された。


「もう当分大型人事はないから、独身男日照りやぞ。いよいよ婚期まずいんちゃうか」


見た目だけイケメン上司に変身した横山課長が外見に似合わない相変わらずの関西弁で私に毒舌を吐いている。


「そんなセクハラ発言できるのも今のうちですよ。私だって結婚相手ぐらい捕まえられるんです」


「そんな物好きおるんか」


その〝物好き〟が次期社長だと知った時の横山課長が今から楽しみだ。


「そのうちギャフンと言わせてやりますから」


「そりゃ楽しみやな」


全く本気にしてくれない課長との会話はそれぐらいにして、私はその日の仕事に取りかかった。



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