心をすくう二番目の君

部屋へ入るなり、再び熱い口づけが交わされる。
暫し食むように味わった後、顔を離すと彼の吐息を感じ取った。
額を寄せたままわたしを覗き込む視線に、射抜かれてしまいそうだった。
愛おしそうに、髪へ指を通す。

出し抜けに手首を引かれた。
ドアの前からずかずかと奥へ踏み入ったかと思うと、勢いに押されて膝の裏がベッドの淵にぶつかった。
迫って来た春志から身を引くように倒れてしまい、背骨が柔らかなスプリングに着いた感触がした。
上に跨る人は余裕がなさそうに眉を寄せていて、一層胸が熱く疼いた。

整った目鼻立ちが接近して来たかと思うと、その唇は左頬に落とされた。
傷付いた箇所を労るように、何度もキスが降る。
首筋へ顔が埋められると、優しい唇が次第に下へと降りて行く。

「……っ」

湿った息遣いを受け止め、身体を震わせた。
目の前の滑らかな毛先をさらりと梳くと、彼の肩もぴくりと反応を示した。

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