心をすくう二番目の君
朝の気配を感じ取り、瞼を上げた。
白い部屋の中で、隣には好きな人が寝息を立てている。
この甘く幸福な時間を終わらせるのが惜しくて、満足行くまで眺めていたかった。
上下している引き締まった胸板に、そっと触れた。
溢れた涙が声に漏れない内に飲み込んで、そっとベッドから這い出た。
この数日間、ずっと考えていたのだ。
床に散らばった服を拾い上げ、身支度を整えながら心を落ち着かせた。
──わたしの行いが、誰かの幸せになり得るのだろうかと。
春志の幸せになるのだろうか。
わたし自身の幸せになるのだろうか。
ベッドの脇に腰掛け、スプリングが弾んだが、まだよく眠っている。
きめ細やかな頬を撫で、その姿を虚ろに視界に映した。
この人は目の前で愛おしそうに笑ってくれる。
わたしだってあなたが愛おしい。
だけど……好き同士だからって、本当にそれが幸せなの?
その裏で、悲しんでいる人がいても?
長い睫毛が持ち上げられ、僅かに瞳が開いた。