心をすくう二番目の君

宴もたけなわとなった頃合い、いつしか周囲は好きに席を移っていて、隣の山川さんとふたり取り残された。
昇進が決まって以来、ランチを共にしたりと、急速に打ち解けて来ている。
唐突に彼女が身を寄せて来たかと思うと、耳打ちした。

「私、気になってたんですけど~……小椋さんと中薗さんって、付き合ってないんですか??」
「……えっ!? ……何で?」

図らずも『何で』と聞き返してしまった自分に狼狽えた。
まるで浮気を誤魔化そうと慌てる彼氏のようだと、苦笑いを浮かべる。
大皿に取り残された冷めたフライドポテトを摘みつつ、彼女が続けた。

「だって一時期よく一緒に帰って行ってませんでした? 絶対怪しいと思ってた」
「……そりゃあ……中薗先輩には異動して来た当初からよくして貰ってますから……それだけです」

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