心をすくう二番目の君
「まぁ、中薗さんが彼女と別れたの最近らしいから被りますもんね……じゃあ、今は有地さんですか?」
「有地さん!? それこそないですって!」
そう見える程、有地さんと親しくしているつもりはない。
「じゃあ私、狙っても良いですか?」
隣の女子が箸を置くと、こちらへ向き直り意味ありげに微笑んだ。
思い返せば、春志が彼女と別れたことを告げたのはこの人だったと、頭を掠める。
「……え……どっちを…………?」
「さぁ、どっちでしょう」
愛嬌のある瞳を面白そうに細めると、今日もお洒落に纏められた髪を揺らしながら席を離れて行った。
まさか狙っている人の元へ向かうのかと思えば、その足は御手洗に進められているようで、安堵の息を吐く。
何に安心したのかと自らの思考回路にうんざりしていると、空いた隣に人の気配を察知して振り仰いだ。