心をすくう二番目の君

それからと言うもの、一層春志の動向が気掛かりで、もどかしさを抱えたまま日々を送っていた。


「今度の無線局なんですけど、テーマパークに設置することになってます。特殊な場所なんで、営業終了後の深夜に調査を行います」

集められたチームメンバーへ、中薗さんから説明がなされた。
提示された資料に目を見張った。
彼と最後に食事した際にうっかり話題に上らせてしまった、ヨーロピアンヒルだった。

「電車がなくなることが予想されます。参加が難しい方いらっしゃいますか」
「女性は危険じゃない?」

有地さんがやって来て口を挟んだ。どうやらこの現場を担当しているらしい。
一斉にわたしに視線が注がれたが、食らいついた。

「いえっ、今は何処にでも付いて行って経験を積みたいです! 特殊な状況なら尚さら」


当日を迎え、23時を過ぎた頃現地入りした。
今回は置局さんも同行しての調査となったらしく、有地さん、中薗さんを含む4名が連なり、路面を懐中電灯で照らしながら広大な敷地を奥へと進む。

「此処、テーマパークの中でも全国で何番目かに広いらしいよ」

歩を進めながら、有地さんが教えてくれた。
埋立地で開業されて十数年と記憶している。
これまで個人的に訪れたのは2回程で、確かに回り切れなかったことは覚えがあった。

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