心をすくう二番目の君
彼の掌に覆われた顔は、情けなく真っ赤に逆上せあがっているだろう。
上擦る唇で、漸く返事を紡ぎ出す。
「……わ……わたしも春志のこと、傷付けたのに……」
「寧実と別れなかったからでしょ? 遅くなったけど、ケリが付いたんだ」
「……わたしだって、射場係長と……」
「花澄から別れるって言ってたんでしょ、本当は。もう、知ってるよ」
段々と近付いて来た顔が、額を合わせた。
またしても滲んでしまいそうな涙を押し留めるべく、下唇を噛み見上げる。
答えなければと唾を呑み、口を開こうと顔を上げると、駄目押しの告白。
「諦め悪いんだ、俺。俺の彼女に、なって下さい」
大好きな春志の微笑みが、目の前にある。
涙腺は決壊寸前だ。
「……はい……」
顔をくしゃくしゃに歪ませて、手首を掴んで応えた。
「……夢じゃないよな、これ……」
呟いた唇が傍へ寄せられて、わたしの唇に重ねられた。