心をすくう二番目の君
「……まぁ、正社員になることが全てじゃないだろうし。働き方は選んだら良いだろうし」
暫し黙っていた人が口を切った言葉は、意外にも優しかった。
こんな弱音ばかりの心を晒して、呆れられたかと怯えていた。
「でも、真面目に続けてく意志があるなら、俺はサポートするよ」
柔らかく破顔した真っ直ぐな眼差しに射抜かれていると、彼が立ち上がる。
システムの電源を落とし始めたので、慌てて倣った。
いつの間にか設計室内は人もまばらで、閑散としている。
「……あのー……ランチ会に来ないかって誘われてるんですけど、中薗さんはそういう交流会とかって行きます?」
「行ったことないわ」
引き出しに鍵を掛けながら問いを投げると、即答が来た。
「顔を売っといた方が良いって言われて……」
「…………あんまり関係ない気もするけどなぁ。そこへ行かなかったからって落とされるんだったら、最初から駄目じゃない?」
「確かに……」
「とか言って、責任は取れないからなー。小椋さんが後悔しないようにすれば良いんじゃない?」
振り返り、眉根を寄せたまま笑った。
創一さんとは真逆のアドバイスだけれど、何か安心出来た。