心をすくう二番目の君
「……ふっ……」
中薗さんの震えが二の腕に伝っている。
「……笑いを堪えられると、余計恥ずかしいんですけど……」
不貞腐れてじっとりとした眼差しで抗議を申し立てると、耐え切れずに吹き出した。
穴があったら入りたかった。
「もう……っ」
不満を零しながらも、つられて表情が綻んで来る。
隣の人はひとしきり腹を捩っていたかと思うと、息を整え口にした。
「やっと笑った」
熱のせいで高揚した、柔らかな笑顔がとても素敵で、目を奪われた。
「……えっ……?」
思いもよらない言葉に驚きを隠せずにいると、弾みを付けて背中をソファに沈み込ませ、続けられた。
「なんか元気ないと思ってた」
視線は天井に向かったままで、覇気のない瞳なのに本音だと感じられた。
秒針の音が聞こえる程、静かだ。
酷く長く感じられた時間は、長針の示す位置からたった数分と読み取れた。
この人は、わたしの気持ちに気付いていないのだろうか。気付いていて、振り回すのだろうか。
それとも……わたしのこと……。
考え掛けて、押し留めた。
だとしたら何だと言うんだと、厳しい現実に思い及んだ。
それでも熱い胸の高鳴りが、止むことはなかった。