心をすくう二番目の君

*

買って来た弁当を食べ終え、更衣室の扉を潜った。
スマホをチェックすると、またしても創一さんからお誘いが入っていた。

差し当たり、目を通す。
これまでと変わらない呼び掛けであるのに、求めに応じる気分にはさっぱりなれなかった。
メッセージ画面に視線を落とす。
逆行するようにスクロールして、彼との遣り取りを遡ってみた。
過去、確かにわたし達の間で取り交わされたはずの言葉たちが、他人事のように何とも奇妙に映った。

もう彼に会いたいとは思えなかった。

とうに気持ちは冷めていたのだ。
それを、己の弱さに引き摺られ、最後は心の拠り所とするためだけに続けていた関係だった。
改めて振り返ると、深い溜息が零れてしまう。

体調が思わしくないと、嘘を打ち込み断りを入れた。
本当のことを伝えて、先日のように食い下がって来られても厄介だ。
先延ばしにしているだけで無意味だと解っていても、まだ上手く躱す自信がなかった。

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