地獄的恐怖鬼ごっこ
私の頭に何かが触れる。

恐る恐る頭に触れ、その何かを確かめる。

「ハンカチだ......」

「それが欲しいんでしょ?」

私がそのハンカチが落ちてきた方向を見上げる前に声がした。

慌てて上を見上げると、隣の個室から体をのりだして
困った笑顔を見せる女の子がいた。

私は、その女の子を見て安心すると共に涙が溢れる。

「みのり! どうしてここにいるの?」
あまりの嬉しさに声が震える。

< 6 / 73 >

この作品をシェア

pagetop