外ではクールな弁護士も家では新妻といちゃいちゃしたい
奏介はまるで死刑宣告人にでもなったかのように、冷たい横目を向けてくる。
なにをどう言っていいかわからずに絶句する私を観察した後、前方の信号が赤に変わったのに従って、静かにブレーキを踏み込む。
ほとんど振動なく車が停まると、彼はシートから背を浮かして、身体ごと私の方に向き直った。


「俺から理性を奪い、嫉妬に狂わせた七瀬の罪は重い。よって、君には、俺の妬心を鎮めてもらおう」

「どうやって……?」


涙目で問いかける私を見つめて、次の瞬間、奏介はふっと表情を和らげた。


「求刑。俺以外のことを考える余裕を失うまで、一晩中俺に愛されること。……いいな?」


奏介は私の瞳をまっすぐ見つめて、ポンと頭に手を乗せた。


「っ……」


優しい瞳に射貫かれながらの甘い罰の宣告に、私の胸はドキンと音を立てて跳ね上がってしまう。


「あ……愛されることが、罰?」


無意識に頬を火照らせ、戸惑いがちに聞き返す私に、奏介はちょっと意地悪に目を細めた。


「楽勝だと思ってるなら、大間違いだぞ。俺が本気で君への愛情のすべてを晒したら、七瀬、君は今まで見たことのない世界を知ることになる」

「……え」

「なんせ、これでも十分抑えてるからな」


涼しい笑顔で、結構とんでもないことを言われた気がする。
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