外ではクールな弁護士も家では新妻といちゃいちゃしたい
どこか棒読み口調で彼女が告げた言葉を聞いて、さすがに私もギョッと目を剥いた。
「そんな自己中なこと、考えてません!」
ポッと赤く染まった頬を膨らませて、私はムキになって唇を尖らせる。
彼女は軽くスルーして、「はいはい」と手をヒラヒラさせた。
「カウンター、先に戻ってるわよ~」
そう言ってロッカー室のドアに向かっていくなつみを見送り、私は「もう」と独り言ちた。
『世界は私たちを中心に回ってる』なんて。
本当にそんな風に思ってるように見えるのなら、気を引き締めないと。
決して、頭の中がお花畑になってるわけじゃないけど、私が愛してるのは本当に奏介だけ。
それはもちろん、彼にもちゃんと伝わってると思う。
昨夜やっと、本当の意味で心も身体も彼のものになって、幸せだというのに、藤悟さんにお稽古つけてもらうことを『大丈夫?』なんて心配されても……。
「っ」
自分の思考に導かれ、昨日の甘~い幸せな初夜を、頭でも身体でもうっかり思い出してしまった。
胸がきゅんと疼き、昨夜からずっと身体の芯で燻っているなにか切なく熱いものが、せり上がってくる。
お花畑にはなってなくても、確かに私、浮かれてる――。
私は慌てて両頬をパンと叩き、自分を戒めた。
「お、オフィスだっていうのに、なんてこと思い出してるの、私はっ!」
「そんな自己中なこと、考えてません!」
ポッと赤く染まった頬を膨らませて、私はムキになって唇を尖らせる。
彼女は軽くスルーして、「はいはい」と手をヒラヒラさせた。
「カウンター、先に戻ってるわよ~」
そう言ってロッカー室のドアに向かっていくなつみを見送り、私は「もう」と独り言ちた。
『世界は私たちを中心に回ってる』なんて。
本当にそんな風に思ってるように見えるのなら、気を引き締めないと。
決して、頭の中がお花畑になってるわけじゃないけど、私が愛してるのは本当に奏介だけ。
それはもちろん、彼にもちゃんと伝わってると思う。
昨夜やっと、本当の意味で心も身体も彼のものになって、幸せだというのに、藤悟さんにお稽古つけてもらうことを『大丈夫?』なんて心配されても……。
「っ」
自分の思考に導かれ、昨日の甘~い幸せな初夜を、頭でも身体でもうっかり思い出してしまった。
胸がきゅんと疼き、昨夜からずっと身体の芯で燻っているなにか切なく熱いものが、せり上がってくる。
お花畑にはなってなくても、確かに私、浮かれてる――。
私は慌てて両頬をパンと叩き、自分を戒めた。
「お、オフィスだっていうのに、なんてこと思い出してるの、私はっ!」