無題 〜奇跡の7つ子〜
第7幕

26:♣対決開始の合図♣

「え?な、何言って、さっきまでいたじゃない。」

気が動転していたんだろう。

「何言ってるの!アリスが眠っちゃってから、もう二日たってるんだよ!!!」

日にちがたっているのに気づかなかった。


二日???


「おーい!!!こっちこい!!今テレビやばいぞ!!」


架鳴が、叫んだ。


私たちは、大人しく下に向かった。




「え?なに?これ?」

愕然と驚いた。



『現在、突如出現した、大きな扉の前で生中継をしております。今、大きな扉の前では、たくさんの、死霊や悪魔の大軍が、おります。その死霊らは、我々を襲ってくるわけでもなく、ただ、たたずんでおります。あ!!い、今、人影が見えました!!神父!神父です。あと三人、五人ぐらいいる模様です。』

マッド.....

『あ、二人は、高校生ぐらいでしょうか』


「愛鳴兄!!」

それぞれここにいる全員が、叫んだ。

愛鳴さんに、マッドとウサギ、女神、アリエルがいた。


『あー!神父らしき人は、悪魔達の前に出てきました。

「見てるか?アリス!!ここに出てこい。出てこなければ、この大軍で、この地域、この世界を壊してやろう!5分以内に、出てこい。」』


マッド!!!!

『皆さん聞きましたか!?この神父に呼ばれたであろう、アリスさんは、ここに来てください!……あ!待ってください!出てこなくてもいいそうです。主張者の皆さん、そのまま、家で待機をしておいてください。』



「私、行く!!」

「そんなのダメだよ!!ここにいて!!」

必死に止める秘鳴。



『まもなく5分が経とうとしています。これからどうなるのでしょうか!?


「五分がたった。これから起こることは、すべてお前のせいだからな?総員、戦闘開始!!」

あの宣戦布告は、本物でした!!アリスさん出てきてください!!』


その残客な行為は、見ていられないほどだった。

取材をしていた、レポーターも、カメラマンも、みんな殺されていく。

私は、スクっと立ち上がる。

「やっぱり行くわ。」


「アリスが行くなら、僕も行くよ。役には、立てないだろうけど、そばにいたいんだ。」

遅鳴が立ち上がる。

「私も行く。」

秘鳴も言った。

「僕は、ついて行ってもいいよね?」

チェシャが、言った。

密羽家みんな立ち上がろうとしていたが、私が止める前に、秘鳴が止めた。


「壱鳴ついてきてよ。その他は、ここに残る!遅鳴は、アリスについて行くんでしょ?」

秘鳴が、残念そうに言う。

「うん。ごめん。でも、誰について行こうが、お前は、僕の大事な妹だよ。」

優しい声で、遅鳴は、言った。そして、秘鳴を抱きしめた。

「待ってよ!!僕らも行く!!」

詩鳴が言った。

次は、私が止めた。

「ダメだよ。詩鳴。これが終わったら、愛鳴達を、連れて帰ってくるから。それに、遅鳴たちの大事な、妹たちを、危険な目には、合わせられないから。あと、架鳴は、妹ちゃんを守って。大事な、妹ちゃんだから。」

「やだァ。ぼくもいくぅ!!」

ボロボロ涙を流す。

「詩鳴。きみがいったら、だれがとーなを守るの?大切な妹でしょ?」

「ヴん!」

「じゃあ、守る!!詩鳴は、それがお役目。安心してよ。んー、じゃあ、これ持ってて。」

私が詩鳴に渡したのは、小さなロザリオ。ディーとダムから貰った、あのロザリオ。
(あの時なんだかんだあって、結局もらった。)

「これ取りに戻ってくる!!」

「わがっだぁ!!」

「よし。」

私は、しばし上に行って、着替えた。

それは、もちろんシスター服に。

大事なロザリオを持って。


「行こう!」

みんなに呼びかけた。









< 55 / 69 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop