お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
そこに名前が挙がらないことを願って、私は胸の前で指を組み合わせる。
「東条さん」という名を聞いて私はホッと胸を撫で下ろし、私の右隣の調理台からは「嘘……」という驚きの声が漏れていた。
東条さんは納得いかないと言いたげに眉をひそめていて、彰人は淡々と説明する。
「美しい茶巾寿司でしたが、先生が仰るには、調味料を使いすぎて素材の持ち味が消えているそうです。私も味付けが濃いと感じました。和食であるなら、少し物足りないと思わせるくらいの控えめな味付けにすべきです。東条さんの料理は、半分食べたら満足し、箸を置きたくなる味でした」
八点を与えられた理由を聞いて、彼女は悔しそうに顔をしかめているが、反論の言葉はないようで俯いてしまった。
満足させてはいけないとは、和食は難しい。
私のだし巻き卵は薄味だと思うけれど、どう評価されるのか……東条さんが脱落しても、まだ心は不安に揺れていた。
「では、九点と十点を同時に発表します」と彰人が言って、さらに緊張が高まる。
「東条さん」という名を聞いて私はホッと胸を撫で下ろし、私の右隣の調理台からは「嘘……」という驚きの声が漏れていた。
東条さんは納得いかないと言いたげに眉をひそめていて、彰人は淡々と説明する。
「美しい茶巾寿司でしたが、先生が仰るには、調味料を使いすぎて素材の持ち味が消えているそうです。私も味付けが濃いと感じました。和食であるなら、少し物足りないと思わせるくらいの控えめな味付けにすべきです。東条さんの料理は、半分食べたら満足し、箸を置きたくなる味でした」
八点を与えられた理由を聞いて、彼女は悔しそうに顔をしかめているが、反論の言葉はないようで俯いてしまった。
満足させてはいけないとは、和食は難しい。
私のだし巻き卵は薄味だと思うけれど、どう評価されるのか……東条さんが脱落しても、まだ心は不安に揺れていた。
「では、九点と十点を同時に発表します」と彰人が言って、さらに緊張が高まる。