お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
ホッとしている私と視線を合わせた彰人は、いつになく優しく微笑んで、深く頷いてくれた。
それを見て、やっと胸の中に喜びがじわじわと広がっていく私であったが、しみじみとした感動を壊したのは彼であった。
彰人は好青年を装った爽やかな口調で、私に向けて笑顔で言い放つ。
「織部さんのだし巻き卵には、私との交際を続けたいという熱意と愛情を強く感じました。この対決の勝者はあなたです。おめでとう。公認の仲になったということで、今後も私の恋人として努力し続けてください」
うるさいほどの歓声と拍手が湧き、「ご婚約は?」「次期社長夫人ですね!」という冷やかしの言葉もかけられる。
母は喜びのあまりに失神し、父が慌てて抱き起こそうとしていた。
そこで私は『しまった』と我に返る。
この対決において、私が恋に一生懸命になることが彰人の狙いであったのに、それを裏切ることなく頑張ってしまった。
してやったりといった様子の彼に、しかめ面を向けつつ、恋人じゃないのに大勢の前で交際宣言をされたことに慌てていた。
「違うから!」と観客たちに言っても、歓声に掻き消され、私の声は誰の耳にも届かない。
それを見て、やっと胸の中に喜びがじわじわと広がっていく私であったが、しみじみとした感動を壊したのは彼であった。
彰人は好青年を装った爽やかな口調で、私に向けて笑顔で言い放つ。
「織部さんのだし巻き卵には、私との交際を続けたいという熱意と愛情を強く感じました。この対決の勝者はあなたです。おめでとう。公認の仲になったということで、今後も私の恋人として努力し続けてください」
うるさいほどの歓声と拍手が湧き、「ご婚約は?」「次期社長夫人ですね!」という冷やかしの言葉もかけられる。
母は喜びのあまりに失神し、父が慌てて抱き起こそうとしていた。
そこで私は『しまった』と我に返る。
この対決において、私が恋に一生懸命になることが彰人の狙いであったのに、それを裏切ることなく頑張ってしまった。
してやったりといった様子の彼に、しかめ面を向けつつ、恋人じゃないのに大勢の前で交際宣言をされたことに慌てていた。
「違うから!」と観客たちに言っても、歓声に掻き消され、私の声は誰の耳にも届かない。