お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
私の言い分は聞いてくれないくせに、「どうしてなの!?」と東条さんが大きな声で疑問をぶつければ、急に静かになり、皆が彼女の意見を聞こうとしていた。


怒り心頭に発するといった様子の東条さんは、割烹着を脱いで足元に投げ捨てた。

そして片足を踏み鳴らして、私を指差し、声高に文句と不満をぶつけてくる。


「どうして織部さんが、こんなにも色々とできるのよ! 私より目立つ存在じゃないし、女らしくもない。どちらかというとガサツよ。玉の輿を狙って努力している様子も見られなかったのに、こんなに完璧になんでもできるなんて、絶対におかしいわよ!」


面と向かって、人に指をさされたのは初めてかもしれない。

美人が怒ると迫力があり、私は思わず片足を引いてしまう。


すると視界の端に西尾さんが映り、そちらに顔を向けたら、彼女もまた私を睨みつけ、首を縦に振っている。

東条さんのような怒り方はしないが、『どうして!?』という思いは同じであるらしい。

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