お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
それで、この甘い雰囲気を打開するべく話題を変えようとしたのだが、「彰人ーー」と呼びかけた直後に唇が触れ合った。


驚きに見開かれた私の目には、伏せられた彼の瞼と、男性にしては長めの睫毛が映る。

目を閉じたままでいるということは、偶然触れてしまったのではなく、私にキスしようと思ってしているのだろう。


それは、どういう心境から……!?


腰に片腕を回され、後頭部も押さえられているので、彼の胸を押してもキスから逃れることはできない。

軽いものでは終わらずに、私の唇を割って彼の舌先が入り込み、私を求めるかのように情熱的に舌を絡ませてくる。


頭を働かせてキスの理由を探したいと思っても、私の意識は徐々に霞がかる。

こんなに長いキスは初めてで、どうやって息継ぎしていいのかわからない。

苦しいけれど気持ちよくて、ゾクゾクと肌が粟立ち、体の芯が熱くなってきた。

久しく眠っていた私の中の異性を求める情欲が目覚め、自分から彼の背中に腕を回してしがみついてしまう。

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