お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
翌朝、マットレスの柔らかさが絶妙なベッドで目を覚ました私は、寝ぼけた目をこすって部屋の中を見回した。
見慣れぬカーテンと、クローゼットに机。
未開封のたまチョコが詰まった段ボール箱は、いつもとは違う場所に積まれている。
布団と枕は馴染みのある私のものだけど、マホガニーのベッドフレームはお洒落で品があり、私の趣味とは違ってセレブ的であった。
ここはどこだろう?と考え、すぐに高旗専務の自宅であることを思い出す。
そうだった。
二カ月の同居生活が始まったのだ。
昨夜は突然専務に抱きしめられて動揺したが、その後すぐに解放してくれた。
笑いながらシャワーを浴びにリビングから出ていった彼を見送って、敗北感に似た悔しさを感じていたっけ。
ああいう攻撃はずるいと思う。
やたらと偉そうでプライドが高く、同居などと面倒くさい要求をする人だけど、外見は素敵だ。それは認める。
でも、私が彼に惚れることはない。
交際相手は相性重視の私なので、見た目のかっこよさで心はぐらついたりしない自信があった。