無敵の剣
深雪のいない部屋でひとり

どうするべきなのかを考えた



なかなか出ない答えを探す為に
何度もため息



皆に何て言おう




何かしら言葉にすることが苦手な私…

自分の考えがしっかりまとまらないのに

伝わるだろうか




「幸、いいか?」



土方さんが、誰かの部屋に来ることは
とても珍しい

それも、私の部屋にひとりでくるなんて



「どうぞ」



土方さんが来た事で、ネコ達がはしゃぐ



「どうしたんですか?」  

「ああ お前に言っておくことがあってな」



と、前置きし

これまた、珍しく言い淀む



「……まわりに、気を使わなくていい
俺が、気を使わせているんだろうが…
お前は、もっとやりたいようにやれ
俺は、お前の味方だ
俺だけは、お前の意見を尊重する
どんなに間違っていても
俺は、一のそばにいてやる!」



土方さんは、私が藤堂さんを救おうとしていることに気づいている?



「お前、真面目だから…
正解探してんだろうが
そんなの後にわかることだ
間違ってたら、後悔するけど
正解なら、よかったって嬉しい
賭けみてぇなもんだ!
深く悩まず、突き進め!」


「私のせいで… 傷つく人がいる」


「その分、お前も傷ついてんだろ…」


「大間違いな方に進んだら?」


「生きてりゃそれでいい」




この人は、なぜ私の事がわかるんだろう




昨夜の私の行動が



土方さんを傷つけたのだと
今更に実感する



「全部、俺が受け止めてやる」




私は、微笑んだ






「はい」


















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