無敵の剣
伊東さん、近藤さんが先に帰り


土方さん 永倉さん 原田さん

私と平助が残って酒を飲むが

そろそろ帰ろうということになった




土方さんが、私の前に立ち
冷ややかに見下ろす


「結局そういうことなんじゃねぇか
平助と楽しくやってんだな」


私は、土方さんの目を見続けた


平助が、私達の間に入り
土方さんの胸ぐらを掴む


土方さんが、私達の仲に嫉妬している?

平助は、わかっていて喧嘩を売ろうとしている?


私は、泣きそうだった


土方さんと平助が仲違いするのも
誤解されるのも嫌だ






「斎藤…」




私の表情に
原田さんが気づき声を掛けてきた




私は、平助の腕をとり
方向を無理に変えた



「イデェ!!!一!!折れる!!
離せ! 離せって! イテテテテテ!!!」



土方さんにこの顔は、みられたくない


逃げるように平助を引きずる



「帰るぞ」



「わかった!帰る!!帰るからーーーー!」





外に出て、平助が私を見る



「ごめん…」


「平助のせいじゃない 気にするな」




変な表情しているのは、わかってる


泣きたくても



無理なんだ



この顔は、泣けないだけだ…




平助が悪いわけじゃない










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